2023.08.21

工場・倉庫の屋根の特徴と雨漏りの原因・対処法

大規模な工場や倉庫などの施設では「折板屋根」や「波形スレート」と呼ばれる屋根が採用される事が多いのですが、それぞれの屋根は以下のような特徴があります。

折板屋根

工場屋根材の主流はガルバリウム鋼板を採用した金属屋根で、折った鋼板を使って屋根を形成しています。元来丈夫な鋼板を折り曲げることにより、さらに高い強度を実現でき、上からの荷重はもちろん長い距離に施工してもたわみにくいという利点があります。サビにくい金属を利用したとしても定期的な再塗装などのメンテナンスが必須となります。

 

波型スレート

波型スレートは古くから利用されてきた屋根材で、セメントと繊維を混ぜて波打つ形に成形したスレート材です。この屋根材は、安価であることや施工が容易なことが特長で、メリットとしては耐火性と防音性に優れており、作業音が大きくなってしまう施設では選ばれることが多いです。波型スレートも再塗装などの定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

 

工場や倉庫での雨漏りの原因)

工場や倉庫の屋根修理が必要になる雨漏りはその大半が屋根の老朽化です。

屋根の老朽化によって起こり得る雨漏りの原因について3つを紹介します。

屋根自体の老朽化による雨漏り

屋根材の表面に施工されている塗装の効果が切れてしまうと、屋根材にヒビや割れといった損傷や、錆によって穴が空くなどといった症状が現れ雨漏りが発生します。

その他にも、すでに老朽化している屋根材が巨大な台風やゲリラ豪雨など自然災害によって、屋根材が吹き飛んだり損傷したりすることでも雨漏りになります。

 屋根材を固定するボルトの老朽化による雨漏り

折板屋根や波形スレートどちらの屋根材も、それぞれの屋根材を固定するためにボルトや釘が使用されています。

そのボルトが経年劣化により錆びてしまう事で、徐々にボルトが緩み、ボルト穴から浸水が起こり雨漏りの原因になることがある為、定期的にボルト緩みや錆などをチェックし補修しましょう。

ジョイント部分などのコーキング劣化による雨漏り

コーキングとは建築物の部材と部材の隙間を埋め、防水性や気密性の向上のために使用されるゴム状のチューブを絞って使用する建築材のことを指します。

屋根というものは、常に紫外線や風雨の影響を受け続ける場所なので、建物の中でも最も劣化が早く進行する部分のため、コーキングが経年劣化を起こし、ひびが入ったり、崩れてしまい雨漏りの原因となります。コーキングの劣化は一般の人には確認することが難しい為、専門業者による定期点検がオススメです。

 

(雨漏れしないための対処法)

雨漏りは外壁が原因の場合と屋根が原因の場合の2つが考えられます。

 雨漏りが発生して困ったことにならないためにも、あらかじめ外壁と屋根の状態をチェックし、適切なタイミングでメンテナンスを施すことも大切です。

 外壁の場合

外壁からの雨漏りは室内の壁に漏れてきても下へ流れて症状が出にくく、初期の段階では雨漏りに気づきにくいため、外壁の状態を定期的にチェックしましょう。

 ・サッシまわり

・外壁のヒビ割れ

・コーキングの劣化

・水切り板金

・幕板(まくいた)

 外壁の劣化状況は、この5つのポイントを重点的に把握し、最後に塗装・修繕した日をチェックすることが近道です。

 

屋根の場合

きちんとボルトが締まっているかや屋根のボルトの劣化状況など、定期的にチェックしましょう。 

 屋根の雨漏りの中には、劣化だけでなく、ボルトのゆるみが原因で生じるケースもあります。

 定期的にボルトの緩みをチェックすることで劣化の早期発見につながりますので、おすすめです。

 自社に記録が残っている場合は適宜チェックし、10年以上経過している場合は速やかに補修工事をおすすめします。

 

まとめ

工場・倉庫での雨漏りが発生し、放置することにより大切な顧客の製品や機械・設備の故障により製造ラインが止まってしまうことがある為、思わぬ損害・損失に繋がります。

出来るだけ早く対処することにより、修理費用をおさえることができます。小さな劣化も放置せず早めの対処するよう心掛けましょう。

 

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